任意整理とは
任意整理とは、債務整理の一手法であり、借金の返済が滞ってしまったときに、利子や借金の一部をカットしてもらうよう貸金業者と話し合う手続きのことをいいます。以下、メリットとデメリットに分けて任意整理について説明します。
・メリット
①時間がかからない
任意整理における一番のメリットは、他の債務整理制度と比較して時間がかからず、迅速に行うことができる点にあります。
他の債務整理制度である「自己破産」や「個人再生」は裁判上の手続きであるため、最長で6ヶ月もの時間を必要としますが、任意整理は裁判を介さず、当事者間の話し合いによって進むため、早いときには2、3ヶ月で終結することもあります。
もっとも、貸金業者と10年以上取引をしていた場合などでは、過去の取引履歴を遡る作業に時間がかかり、短期で終わらない可能性もあるため、注意が必要です。
②借金の取り立てがストップする
任意整理をはじめとした債務整理制度に共通のメリットとして、貸金業者からの取立てが中断することが挙げられます。
貸金業法21条には、貸金業者が債権の取立てをするに当たって禁止されていることが定められています。その中で、
「債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。」(9号)
とあり、債務の処理を司法書士などに依頼した際には借金の取り立て行為を本人にしてはならないことが記されています。
このように、任意整理を司法書士に依頼して行うことによって、取立てがこない平穏を得ることができます。
・デメリット
①安定した収入を必要とする
任意整理は、あくまで債務の一部や利子をカットしてもらう方法であり、債務自体が消える訳ではありません。任意整理によって和解書が作成された後は、和解書に記載された事実に則って、借金を遅滞なく返済する必要があります。
貸金業者が「この人は信頼に足りる人だ」と感じてもらうためにも、あくまで当事者が定職に就いていることが任意整理を運用する上で一つのハードルと言えるでしょう。
②貸金業者が必ず応じてくれる訳ではない
任意整理の根本は、当事者間での話し合いであり、任意整理を承諾するか否かは貸金業者の自由になっています。
貸金業者としては、一円も返してくれないよりは、利息をカットしてあげて少しでも借金を返済してもらった方が自分には得になるため、任意整理を承諾してくれることが多いです。ただ、中には頑として任意整理を承諾せず、返済を強いる貸金業者もいるため、注意しなければなりません。また、そのような貸金業者に対して優位に立つためにも、自分1人で行うのではなく、司法書士等の専門家に依頼して行うことが適当であると言えるでしょう。
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