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【司法書士が解説】相続人申告登記とは?新設された背景や費用など

土地や建物などの不動産を相続した際に、名義を変更せずに故人の名前のままになっているケースは少なくありません。

相続に関しては手続が煩雑で、名義変更するための「相続登記」を個人で行うのは困難です。

そのため、司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。

 

これまで「相続登記」は任意だったのですが、令和641日の法改正により義務化されました。

それに伴い、新たに「相続人申告登記」という制度ができました。

今回は、相続人申告登記について、新設された背景などとあわせて解説します。

相続人申告登記とは?新設された背景

相続人申告登記とは遺産分割会議で遺産配分が決定していなくても、相続する不動産の名義人を公示できる制度のことです。

家族が亡くなって不動産を相続する場合には、その不動産の名義を変更する「相続登記」が必要です。

相続登記をするためには、相続人全員で遺産分割協議をする必要があります。

しかし、音信不通になっている相続人がいたり遺産配分でも揉めたりすることがあり、遺産分割協議に時間がかかることも珍しくありません。

この相続登記が令和641日から義務化され、次の期間内に行わなければ罰則が科せられることになりました。

 

  • 相続した不動産の所有権を知った日から3年以内
  • 令和641日以前に相続した場合は41日から3年以内

 

これらの期間を正当な理由がなく違反した場合、10万円以下の過料が適用されます。

とはいえ、遺産分割協議には時間がかかる場合もあります。

遺産分割が何かしらの事情で3年以内にできない場合を想定して、新設されたのが「相続人申告登記」です。

相続人申告登記の手続き方法や費用

相続人申告登記は、不動産所在地にある法務局で行います。

必要書類は下記の通りです。

 

  • 申出書
  • 申出人の戸籍謄本等
  • 申出人の住所を証する情報

 

必要書類は故人と申出人との関係によって異なるため、法務局などへの確認が必要です。

申請に必要なのは書類のみで、費用はかかりません。

まとめ

今回は相続人申告登記について、新設された背景や費用などもあわせて解説しました。

近年日本では、所有者が亡くなった後に相続登記されず放置されている不動産が多く、それにより手が付けられない家屋が増えています。

いわゆる「空き家問題」などはその例で、周辺の環境悪化などの弊害を解消すべく、相続登記が義務化されました。

相続人申告登記はあくまでも仮の申請のため、なるべく早く相続登記をする必要があります。

相続登記は手続が難しいため、遺産分割協議がスムーズにいかない場合などは不動産登記の専門家である司法書士に相談すると良いでしょう。

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司法書士 明瀬 貴裕

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